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研修講師として評価されている理由

研修講師として8年目。おかげ様でリピート率はほぼ100%です。
今から来年の新入社員研修の依頼をいただくことが多いですが、先日も「今年度は2クラスで講師二人でしたが来年は冨田さんだけでお願いしたいです」と言われました。
同じテキストで研修をしていても講師によって受講者の学びや気づきには差が出ます。
「なぜその企業が私を評価してくれているんでしょうか?」と研修会社に伺ったところ以下のコメントでした。

「受講者との適度な距離感(完全に寄り添いではなく、適度な緊張感を持ちつつ受講者の考えを引き出し気づきを与える)研修スタイルであること。またメッセージが具体的、実例が多いこと」

とコメントいただきました。
ありがたいな、と感じ、良い機会なので私が「研修で重要視している観点」を以下にまとめました。

①研修のキーメッセージを一つ決める
人は1時間で約50%、2日経つと74%忘れてしまいます。研修を1日やっても次の日には「なんかいろいろ学んだな」というあいまいな印象で終わってしまいがちです。研修内で「これだけは覚えて帰って欲しい」というキーメッセージを考え伝えるようにします。例えば先日2年目研修がありました。新入社員扱いもされず、しかし大きな実績も作ることもできない、不安定な時期です。私が伝えたのは「働くというのは40年以上の超長距離マラソンみたいなもの。仕事を点で捉えず線で捉える。長い目で見る。真剣に仕事はした方が良いが深刻にならないこと」と伝えました。

②行動する勇気を伝え可能性を鼓舞する
人ができることは自分も大抵できる。時間がかかる人もいればすぐにできるようになる人もいる。人と自分を比べないこと。
「私は大抵の恥と失敗は経験しています。失敗は数知れず。でも挑戦してきたから失敗があると思っています。失敗が多いと良い先輩や上司になれます。一度も失敗したことがない人は部下のミスをおらかかに捉えることは難しいでしょう。人が失敗したときに重要なのは黙って責任取ってくれて励ましてくれる存在です」と。

③心理的安全性を確保する
「研修は何を話してもOKな場ですよ」と伝えています。私が質問した際、回答が期待と違う内容でも必ずその人の回答の良い部分をフィードバックします。「自分を立派に見せる必要もないし、正解を言わないといけないと思う必要もないです。ありのままでよいです」と。私の研修はシェアが多いですが、皆さん自分の考えを積極的にシェアしてくれます。

私が研修講師の立場で研修登壇する時に一番重要だと思うのは「受講者をリスペクトする」です。「教えてあげる」ではなく「がんばっている皆様に何か良い時間を提供したい」という想いで登壇することです。この土台が受講者への態度に出ます。2023年・2024年150登壇。今年は少し減らしつつ一つ一つの登壇を心を込めて行なっていきたいです。

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