企業研修で「キャリア」をテーマに扱う機会が増えています。
企業側も、会社がキャリアを決めるのではなく、一人ひとりに自分のキャリアを主体的に考えてほしい、という考えからキャリア研修を実施するケースが増えています。
一方、研修をしていると、
「自分には何が向いているのかわからない」「これから何を目指せばよいのかわからない」と悩む人も多く「キャリアの正解を知りたい」と考えている方が多いと感じます。
でも、当然キャリアに唯一の正解はありません。
キャリア=その人の生き方そのものだからです。
私がキャリア研修で大切にしているのは、
「何をしているときに充実感を感じるのか?」「仕事や人生で、何を大切にしたいのか?」という自分自身の価値観や感情を知ることです。
ところが、一人で悶々と考えていても、なかなか答えは出てきません。
そこで、私がおすすめしたいのがAIとの「壁打ち」です。
私自身、AIと仕事やキャリアについて、かなり長い期間対話を続けています。
「この仕事はすごく充実した」「今日はものすごく疲れた」
「この仕事は、これからも私がやるべきなのだろうか」
そんな日々の出来事や感じたことを、その都度AIに話してきました。
対話を続ける中で、「私は、何に自分の時間とエネルギーを使いたいのか?」ということも考えるようになりました。
「自分の強みを最も発揮できるのはどんな仕事か」「これまでの経験をこれからどこで活かしたいのか」
「私は何の専門家になりたいのか」
そんな問いもAIと何度も壁打ちしてきました。
感じたことや違和感を言葉にしていくと、点だった経験が少しずつ線になっていきます。
すると「私はこういう場面で力を発揮する」「こういう仕事にはやりがいを感じる」という、自分では気づきにくかったパターンが見えてきます。
AIに「答え」を出してもらうのではない。大切なのは、AIに「私に向いている仕事を教えて」と正解を求めることではありません。
AIの良さは、
「なぜそう感じたのですか?」「以前話していた価値観と関係していませんか?」
「逆に、どんな状況ではエネルギーが下がりますか?」など、自分一人では思いつかなかった角度から問い返してくれることです。
まずは日常をAIに話してみる。キャリアを考えるからといって、いきなり「10年後どうなりたいか」を決める必要はありません。
「今日の仕事で楽しかったこと」「モヤモヤしたこと」「人から褒められたこと」
「もっとやりたいと思ったこと」
そんな日常の出来事をAIに話し、「今の話から、私が仕事で大切にしていそうな価値観は何だと思う?」と聞いてみる。
そしてAIの答えに対して、「それは違う」「これはしっくりくる」と、さらに対話を続けていく。
キャリア形成とは、どこかにある正解を探すことではなく、自分自身を理解しながら、自分なりの答えをつくっていくことだと思います。AIはキャリアを決めてくれる存在ではありません。
でも、自分一人では見つけにくかった価値観や自分らしさに気づくための「壁打ち相手」として、とても優秀です。
「これから、何に自分の時間とエネルギーを使いたいのか」
AIを活用しながら見つけてみてください。





